切削工具は、工作機械に取り付けて使われる刃物の総称です。金属加工の現場では、用途に応じてさまざまな切削工具が使い分けられています。以下に代表的な切削工具の種類を紹介します:
- フライス:
- マシニングセンタやフライス盤で多く使われる切削工具です。
- エンドミルもフライスの一種で、加工ワークの平面・側面・溝・スリットを効率よく削ることができます。
- 種類にはエンドミル、正面フライス、平フライス、側フライス、メタルソー/スリワリフライス、溝フライスなどがあります
- ドリル:
- マシニングセンタやボール盤で多く使われる、穴あけ加工に欠かせない切削工具です。
- 切粉の排出を促す油穴付きドリルや深穴用の長いガンドリルなど、穴の径や深さに応じてさまざまなドリルが使い分けされます.
- タップ:
- ねじ山(めねじ)を削るための切削工具です。
- 特にねじ穴をあけることを「タップを切る」と言い、ねじ部品の多い機械部品の加工に欠かせない切削工具です.
- リーマ:
- ドリルであけた穴の内径や表面粗さを仕上げるための切削工具です。
- 高い精度が求められる自動車エンジン部品や航空機部品などの穴加工に欠かせない切削工具です.
- バイト:
- 旋盤やターニングセンタで多く使われる、旋削加工に欠かせない切削工具です。
- バイトの先端には「チップ」や「インサート」とよばれる刃先が付いており、金属の表面を削ります。
- 種類には片刃バイト、剣バイト、突切りバイト、中ぐりバイト、ねじ切りバイト、ローレット工具、ロータリーバイトなどがあります.
切削工具は私たちの生活を支えるスマホや自動車をはじめ、あらゆる工業製品のものづくりになくてはならない重要な工具です。奥の深い切削工具を使いこなし、精度の高い加工を実現するためには、経験と知識が必要です。